乾燥肌の保湿に最強の成分と言われている『ヘパリン類似物質』ですが、顔の肌に塗っても大丈夫なのか?
更に、湿疹や痒みにも効果はあるのか?
そして、気になる副作用についても紹介していきたいと思います。
ヘパリン類似物質とは
ここ最近よく聞く、『ヘパリン類似物質』。
私は、ひどい乾燥肌の持ち主ですが、唯一乾燥してると感じなくなった成分が、ヘパリン類似物質です。
その、ヘパリン類似物質配合の製品として代表的なものは『ヒルドイド』です。
私の息子も赤ちゃんの頃、乾燥による痒みで顔中がただれてしまった時に、病院から保湿剤として処方されました。
画像引用元:https://www.maruho.co.jp/medical/hirudoid/
こちらですね。
これは、ローションタイプでサラッとしたつけごごちですが、冬場の保湿効果としては少し物足りないかも。
でも、夏場はこういったローションタイプや、ヒルドイドのジェネリック版、ビーソフテンのスプレータイプが最適です。
画像引用元:http://www.mochida.co.jp/dis/generic/index.html
スプレータイプというのは、こちらです。
このスプレータイプは、夏場にエアコン等で乾燥した肌にとても重宝します。
そして冬になると、外気の乾燥により水分を保持し続けるのが困難になります。
そうすると、油分も必要になってきます。
水分を保持し続けないといけませんので、冬場は油分が多く配合されている、クリームタイプのこちらがベストです。
画像引用元:https://www.maruho.co.jp/medical/hirudoid/
こちらがヒルドイドソフト軟膏で、ワセリン等の油分保湿剤も多く配合されています。
基本的には病院から処方してもらわなければなりませんが、市販でもヘパリン類似物質が配合された商品が購入出来ます。
では、劇的に乾燥を改善してくれるヘパリン類似物質という成分について、解りやすく説明させて頂きますね。
ヘパリン類似物質の原料や働きは?
ヘパリンとは、一言で言うとムコ多糖類の1つです。
ムコ多糖類とは、細胞や組織の表面を覆って保護する役割や、運動等を潤滑にする役目をします。
よく聞く、グルコサミンやコンドロイチンなんかもムコ多糖類です。
要は、関節の動きや眼球の動きを円滑にする為の、ネバネバした感じの物質ですね。
関節の痛みの原因は、ムコ多糖類が不足している!なんて言われるのは、水分等の保湿成分を保持出来なくなったからといった感じです。
ヘパリン類似物質は、ヘパリンというムコ多糖類に、似た働きをするという意味でヘパリン類似物質と呼ばれています。
主な原料は、豚の気管軟骨や肺等の臓器から成分を抽出して作られています。
ヘパリン類似物質の最も優れた点は?
ヘパリン類似物質の最も優れた部分であり、主な特徴ともいえるのが、角層に水分を蓄える作用です。
しかも、かなり持続する保湿効果が特徴です。
ヘパリン類似物質には、多くの親水基(水と結合しやすい基)があります。
その為、水分を抱え込む力が優れているのです。
ワセリンは、角層に水分を付与する作用はありませんが、ヘパリン類似物質は水分を付与出来るため、乾燥肌がどうしても保持し続ける事が困難な水分を蓄える力があるのです。
後は、血行促進と抗炎症作用があります。
顔に塗って大丈夫?乾燥肌がヘパリン類似物質で改善される!
乾燥肌というと、顔が一番気になる部分です。
そして、少しの刺激でもすぐ荒れてしまうのも顔の肌です。
私自身も顔の肌の乾燥は、とにかくひどいってもんじゃありませんでした。
ひどい乾燥から皮がめくれて、痒みもひどく、小じわだらけ。。。
本当に悩みのタネでした。
でも、このヘパリン類似物質で劇的に変化があったのです。
皮膚科の先生も常に使ってると言っていたので、早速、化粧水代わりにビーソフテンスプレータイプを使用しました。
使用していくうち、少しずつ皮膚を保護していく力が戻ってくるのが解りました。
1年程使用してからは、自分自身の肌で、水分保持出来るまで回復しました。
ただ、ヘパリン類似物質の作用の1つに、血行促進作用があります。
例えばアトピーがひどく、血行が良くなると痒みが出てしまうといった方には不向きです。
私は、ステロイド軟膏を使用する事も度々ある様なアトピー体質だったのですが、血行促進によって痒みがひどくなるタイプではなかった為、ヘパリン類似物質はとても合っていました。
1年以上使用していますが、トラブルはありません。
逆に以前あったトラブルが無くなったという方が大きいので、顔の肌に使用し続けて本当に良かったと思っています。
何十年も悩んでいたひどい乾燥肌が改善された唯一の成分だったのですから。。。
もちろんヘパリン類似物質が合わなかったりする場合もあるでしょう。
それは基本的に、血行促進によるトラブルが主だと思います。
出血性血液疾患などの症状を持っている方は、血が固まりにくく、出血を助長する恐れがあるので使用してはいけません。
もちろん、じゅくじゅくした傷などがある場合も使用出来ませんし、唇や粘膜にも使用しないでください。
ヘパリン類似物質は湿疹にも効果があるの?
湿疹と一言で言っても、原因も症状も違います。
赤くプツプツしたものがたくさんあって、痒みを伴うといった場合に、『湿疹』と呼んでいる方が多いと思います。
一見、見た目は同じ様に見える湿疹でも『脂漏性湿疹』もありますし、外的要素からの湿疹という場合もあります。
脂漏性湿疹は、基本的には乾燥肌が原因で、水分不足により油分で補おうと過剰な皮脂が出てしまい、その皮脂を餌にした菌が増殖して赤みと痒みを引き起こします。
ひどい乾燥が原因で、湿疹の様な皮膚炎になったりする場合もありますし、皮膚疾患というのは原因が様々です。
基本的には、湿疹が出ている時にヘパリン類似物質を使用しない方がいい場合もありますが、私は使用していましたし、特に問題もありませんでした。
湿疹の種類も、乾燥のひどさも、人それぞれです。
少しだけ試し塗りをして、刺激を感じる様でしたら止めておく。
そんな判断で良いと、私は思っています。
一概に、この場合はダメで、これなら良いと言い切れる訳ではないからです。
使用を控えて悪化する場合や、使用して悪化する場合もありますので、自分自身で試すのが一番です。
ちなみに私は、乾燥が原因の湿疹でしたので、使用した事によって改善しました。
ですので、私にとってヘパリン類似物質は、効果があったという事です。
気になるヘパリン類似物質の副作用とは?
それでは、ヘパリン類似物質の気になる副作用についてです。
こちらは、ヒルドイドについての副作用概要です。
1.副作用の概要
●ヒルドイドクリーム0.3% 総投与症例2471例中、23例(0.93%)に副作用が認められ、主なものは皮膚炎9件(0.36%)、そう痒 8件(0.32%)、発赤5件(0.20%)、発疹4件(0.16%)、潮紅3件(0.12%)等であった。(効能追加時)
●ヒルドイドソフト軟膏0.3% 総投与症例119例中、本剤による副作用は認められなかった。(承認時)
●ヒルドイドローション0.3% 総投与症例121例中、本剤による副作用は認められなかった。(承認時)
引用元:https://www.maruho.co.jp/medical/pdf/products/hirudoid/hirudoid_se.pdf
上記の通り基本的に、副作用は無いと言われています。
ですが、ヒルドイドクリームに関しては、皮膚炎などの報告が数件、過去に発生していた様です。
ヒルドイドクリーム
画像引用元:https://www.maruho.co.jp/medical/hirudoid/
ヒルドイドソフト軟膏
画像引用元:https://www.maruho.co.jp/medical/hirudoid/
ヒルドイドローション
画像引用元:https://www.maruho.co.jp/medical/hirudoid/
ヒルドイドの中では、ヒルドイドクリームが一番最初に発売されたという事もあり、それ以降に発売されたヒルドイドソフトやローションの方が保湿剤としての効果も高く、添加物も肌に優しい成分に改良されている様です。
他に副作用という事ではないですが、血行促進作用が肌に合わないという方もいます。
血行促進により肌のかゆみが伴う体質の方です。
それ以外にヘパリン類似物質を使用して、大変な事になったという話は聞いた事がありません。
私も毎日使用して2年になりますが、全く副作用などはありませんし、息子も10年前から使用していますが、副作用どころか、すっかり乾燥肌が改善されました。
ヘパリン類似物質配合の製品について
副作用については、特に心配する事はありません。
ですが、ヘパリン類似物質配合製品の成分についてお話させて頂きます。
医師から処方される『ヒルドイド』や『ビーソフテン』は、ヘパリン類似物質の含有率が0.3%という事ですが、要はそれ以外は他の保湿剤や添加物が主な成分という事になります。
それぞれの添加物が肌に合わないという場合がありますので、ヘパリン類似物質の副作用や肌に合わない。というより、その他の添加物などの成分が肌に合わない。といった可能性はあります。
こちらは、ヒルドイドの成分表です。
製品名 | ヒルドイドクリーム | ヒルドイドソフト軟膏 | ヒルドイドローション |
添加物 | グリセリン ステアリン酸 水酸化カリウム 白色ワセリン ラノリンアルコール セトステアリルアルコール セトステアリルアルコール・セトステアリル硫酸ナトリウム混合物 ミリスチルアルコール チモール パラオキシ安息香酸メチル パラオキシ安息香酸プロピル イソプロパノール |
グリセリン スクワラン 軽質流動パラフィン セレシン 白色ワセリン サラシミツロウ グリセリン脂肪酸エステル ジブチルヒドロキシトルエン エデト酸ナトリウム水和物 パラオキシ安息香酸メチル パラオキシ安息香酸プロピル |
グリセリン 白色ワセリン スクワラン セタノール 還元ラノリン セトマクロゴール1000 モノステアリン酸グリセリン パラオキシ安息香酸エチル パラオキシ安息香酸プロピル カルボキシビニルポリマー ジイソプロパノールアミン |
添加物は上記の通りになっていますが、特に心配する成分はありません。
ですが、何度も言います様に体質は人それぞれ。
界面活性剤や防腐剤でも、成分によっては合わない場合もあります。
市販の製品でも、ヘパリン類似物質の含有率はヒルドイド等と同じく0.3%ですが、その他配合されている成分によって自分に合うものを試す方が良いと思います。
市販の製品は下記の様なものがあります。
こちらの添加物の成分も自分に合わないものがあるかどうかチェックしてから購入する方が良いと思います。
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とにかく、ヘパリン類似物質が配合されている製品は市販でも同じく0.3%ですので、ヘパリン類似物質以外の成分もきちんと確認して選んでいきましょう!
まとめ
私もオーガニックにこだわった製品を好んで使っていた時期もありました。
ですが、多少の添加物が入っていても、結果的に自分の肌のターンオーバーが正常になる事が重要だと思ったのです。
その為にはオーガニックの成分にこだわるより、今の自分の乾燥肌にはどうしてあげる事が一番なのか?それを考えて、角質層の改善から始めた事が結果的には功を奏したのです。
自分の肌のターンオーバーを正常にする為には、添加物にこだわるより(自分の肌に合わなければ本末転倒ですが)、角質層の潤い(水分)をどれだけ蓄える事が出来るかどうかを理解して、決めるべきだと思います。
そして、肌のターンオーバーが正常になってから、希望するオーガニック製品を使っていけば良いと思います。
成分にこだわって使用していても、肝心の乾燥肌が改善しなければ、その成分は結局自分に必要では無かったという事です。
私の経験からもそうでしたが、ヘパリン類似物質は顔の乾燥肌を劇的に改善してくれた成分でしたし、副作用もありません。
大切な事は角質層の水分維持力です。
その水分を角質層に留める力が高い成分がヘパリン類似物質なのです。
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